短歌日記-サカナの目
「どうしたの?ちょっとこわいよ」(魚の目して嘘さぐるお前が言うな) 君にしかあてない歌で「君」という字を羅列することへの不思議 乱れない針の動きに指先の動き重ねた時計店にて 隙間からあふれて消える言葉にはしないで、ほら、いま、吐息のような 三匹の猫のたわむれ幸せと言う字をつくる様子をみてる 新しい棚を買ったの 向かいたくない現実と戦ってたの 同じ事繰り返してた当然のように振子のようにキスした 三十分かけて立ててるあわあわの手をごしごしと顔になすった たれぱんだ顔の貯金箱の上でそっと子猫をなでるみたいに こんなときはだをかさねる夢をみるただ健全に君にあいたい